2011年10月24日月曜日

ルドンとその周辺


京都駅の「えき」美術館に「ルドンとその周辺」展を見に行った。わざわざ行ったのでなくて、その後のコンサートの前にちょっと時間があったので寄ったのでした。やはりいつみてもルドンの作品はどれも味がある。しかし発見もあって、展示作品の中にはリトグラフが多かったのだが、中にいくつか献辞が書き込まれているものがあって、オクターヴ・モース宛があった。説明ではベルギーの「二十人会」を組織した、としかなかったが、彼こそが「自由美学」演奏会シリーズの立役者である。ダンディをはじめ、セヴラックなどスコラの作曲家たちの多くの作品がここで初演された。今度出るアルテスの雑誌にルドンとセヴラックの関係について書いたけれども、ここでも間接的に彼らの関係が明らかになっている。もう一つの発見は、ギュスターヴ・モローからのルドンへの影響。オルフェの絵があって、それがまさしく竪琴にオルフェの首が乗っているというモローと同様の構図。しかしこれはそのようなイコノグラフィーが他にもあるのかも知れない。

モローのオルフェはこう。実はぼくはこれのカルコグラフィーを持っていて、家のプレイエルの下の壁に立てかけてある。