2014年9月4日木曜日

具体、海を渡る

森鷗外全集を図書館に返しに行ったついでに、隣りの芦屋市立美術博物館でやっている展覧会「具体、海を渡る」を見る。これだけ迫力のある作品たちを、なんとぼく一人だけでゆっくり見られるというのはやはり幸せを感じますね。またこの時代には前衛に力があった気がする。当時のプログラムや雑誌の翻訳者・通訳に芳賀徹の名前を見出した。大学時代の先生なのでちょっと因縁を感じる。そして展示作品の中には欧米作家のものもまじっていたが、中にアントニ・タピエスのものがあったのも、バルセロナ生活を思い出させた。通っていた語学学校のごく近所にタピエス美術館があったから。山田氏に教わった『もこもこ』の作者、元永定正の作品はやはり明るい感じがする。「六甲山の形が原点」という彼の言葉に共感。