2012年3月15日木曜日

ザビエル

ピーター・ミルワード『ザビエルの見た日本』(松本たま訳、講談社学術文庫)読了。これはたまたまうちにあった。ザビエルの手紙が分断されていて、だいたいのことは解るけれども、なんだか隔靴掻痒。そのうえ、ミルワードの解説がなんだか時代遅れで、現代日本の悪口を言っているのだが(決して間違っているわけではない)、本質を突いていない感が満載である。この人はイエズス会士で日本に布教に来て、何十年と日本にいるのだろうが、ザビエルほどには日本語習得の努力はしなかったようだね。それが何だか何十年前の「ガイジン」の意見という雰囲気を濃厚にしている(まあ相当お年のようでもあるから、それもそうか)。ザビエルがなんだか可哀想である。本当のことを知りたい。