2012年11月2日金曜日

サラジーヌ

バルザック『サラジーヌ他三篇』(芳川泰久訳、岩波文庫)読了。『サラジーヌ』は、この訳者と同様、ぼくも、バルトの『S/Z』で読んでいたはずだが、全く忘れていた。パンゲ先生の講義を思い出す。バルトもパンゲ先生も、エコール・ノルマル出で、同性愛者だった(フーコーと一緒だ)。彼らの興味がやはり、男なのに女であるラ・ザンビネッラにあるのは、首肯させられる。パンゲ先生のcompagneは、カナダ人の男性だったが、彼らは共同でサルラの別荘を買ったのだった。そこに、一度、遊びに行ったことがある。パンゲ先生の墓参りをかねて。夏だったけれど、大変な雹が降ったことがあって、それが彼の頭に当たって血が流れたことを覚えている。彼は「空港aéroport」を奇妙に発音するのだった。ぼくが2001年にパリに渡った時に最初に住んだ、13区カンポ=フォルミオのアパルトマンも、彼らの所有だった。真下に理髪店があった(イザベルがぼくの担当だった)のと、裏にブルターニュ出身のインテリ(?)の魚屋があった。