2013年12月18日水曜日

Journal inédit de Ricardo Viñes

Suzy Levy, Journal inédit de Ricardo Viñes : Odilon Redon et le milieu occultiste (1897 - 1915), Pairs, Aux Amateurs de Livres, 1987. 読了。あまり音楽のことに触れられていないのが残念。しかし、二三の発見が。オディロン・ルドンがサン・シモン主義者で、彼の『女性救世主 Le Messie Féminin』と『二番目の神、両性具有の神性 Le Dieu II Elle la Divine Anrdogyne (sic.)』はサン・シモン主義者たちが19世紀初めに東洋に女性救世主を探しに行ったことがテーマになっているということで、実際に行った人々の一人が音楽的エグゾティスムの鼻祖、フェリシアン・ダヴィッドだったことと結びついて興味深かったのと、フォンフロワド修道院で数世紀前の遺骨が発掘されていた時期に「鬼火」が出て来たのにルドンはたいそうショックを受け、彼のフォンフロワドで完成させた壁画に反映されているということ。(確かにビニェスとセヴラックの顔は鬼火の中に浮いている。)そして、隠秘主義者として出てくるアンリ・ド・ギルベール・デ・ゼッサール Henri de Guillebert des Essarts がデオダ・ド・セヴラックの母方のいとこだということ。そしてまたその情報が筆者が直接、セヴラックの孫のデルクール・ステリー Delecourt Stelly に聞いたという註。このことをピエール・ギヨー先生は知っておられるのだろうか。(そしてまた昨日会ったリュイス・クラレ氏はフォンフロワド修道院でチェロのマスタークラスを持っているというのも、おやと思った。しかし、確かジョルディ・サバイもけっこう関係あるしな。)