2011年11月25日金曜日

20世紀音楽

宮下誠『20世紀音楽 − クラシックの運命』(光文社新書)読了。なくもがな、の感深し。二つだけ学んだこと、一つはカンディンスキーがスクリャービンを好きだったということ、もう一つはカール・アマデウス・ハルトマンが「忘れられたシンフォニスト」だということ。後者については、何年か前の学会で出ていた売店で、ハルトマンのCDを「間違って」買ってしまったことがあったのだった。「グルジェフ/ハルトマン」のハルトマンと間違ったのだ。カール・アマデウスなので「しまった」と思ったのでした。こんな人知らない、と。その他は、もちろん宮下という人は美術が専門のようなので、専門外の人間がこれだけ書けたということに感心すべきなのか、どうなのか。細かい間違いや思い込みがいっぱいあるし。一番気になったのは「中央ヨーロッパ」の呼び方でフランスやドイツを指すこと。違うよね。だって「西欧」というではありませんか?「ドゥビュッシー」とか「アルプレヒト」とか、やっぱり変だ。(これが「本当の」発音に近い、という主張なんでしょうな。カタカナにした時点でもうそんな議論ほとんど意味ないのに。)だいたい、「聴きやすい」20世紀音楽を紹介する、というスタンスも気になり出したら、気になるね。「聴きやすい」ってなんだ?彼が「聴きやすい」というレーガーなんか、とても5分と耐えられませんが。こんな本さえ出版されるのは、日本の出版事情が、なんやかんや言っても、諸外国に比べてまだましということなんでしょうね。