2012年4月12日木曜日

由紀さおり

由紀さおりがアメリカでヒットしていると言って大騒ぎしているが、ピンク・マーティニーの「仕掛け」だと知って、複雑な思い。つまり、PMの戦略は「キッチュ」や「珍奇」なものをおもしろおかしく演出する、いわば「エグゾティスム」なのだから。今までに《キサスキサス》やショパンの《アンダンテ・スピアナート》やら(そうそうアポリネールもあったな)、他にもいろいろパロっているわけで、その一環なのだ。だから由紀さおりが日本語で歌って「ぜんぜんオッケー」というわけ。むしろその方がいい。キッチュで珍奇なものとして受けているのを、日本で喜んでいるのは、なんだかな〜という感じなのである。悪く言えば「フジヤマゲイシャ」と変らない。しかし、それでも音楽においては、その「珍奇な」音響を本当の意味で「楽しんでいる」ということもあり得るので、絶対に悪いとも言えない気もするのだ。少なくとも、PMは「楽しんでいる」。うーむ。