2014年12月1日月曜日

過日、旧グッゲンハイム邸にて

過日、旧グッゲンハイム邸での一齣。ブリュンヒルド・フェラーリ女史の世界初ソロライブのお手伝い。

Stravinsky's Piano

Graham Griffiths, Stravinsky's Piano : Genesis of a Musical Language, Cambridge U. P., Cambridge, 2013 を読んだ。お仕事。しかし、なかなか興味深い。特にストラヴィンスキーがロシアでついていたピアノの先生が Leschetizky という教師のメトードを使っていて、そこにオクターヴに手を固定して中の和音構成音を色々変化させて練習するというのがあり、それが後にストラヴィンスキーの語法に影響を与えていたというのがある。ドミソド、ドミ♭ソド、ドミ♭ラ♭ド、ドミラド、ドファラド、ドファラ♭ド、ドミソシ♭ド………という感じ。これが延々続く。この「アナーキー」さ、「無意味さ」が、ひいては調性音楽的コンテクストを破壊、ということなのだろうが、改めて考えてみると、ラフマニノフの嬰ハ短調プレリュードとか、二番のコンチェルトの冒頭とかも、やはりこれから来ているのだろうか。

2014年11月25日火曜日

プレスクリヤン賞コンサート鼎談

先日のプレスク・リヤン賞コンサートに付随した鼎談のヴィデオ映像がアップされました。御興味のある方は御覧ください。
同志社女子大学でのものがこちら(川崎弘二さん、檜垣智也さん、わたし)。
http://vimeo.com/111615495

武蔵野美術大学でのものがこちら(小沼純一さん、檜垣さん、わたし)。
http://vimeo.com/112266851

2014年11月16日日曜日

アルハンブラ物語

アーヴィング『アルハンブラ物語』上下(平沼孝之訳、岩波文庫)読了。アルハンブラに行った時に、ここがアーヴィングが住んでいたところ、というのがあったが、読んでいなかったので、遅まきながら。単なる旅行記ではないところがよい。「場所の精霊」というのが感じられる。しかし、あとがきを読むと、アーヴィングというのは、なかなかただ者ではないようですな。アメリカ文学史というのはほぼ全く知らないのだが、欧米語でも「散文」というのは、けっこう歴史が新しいもので、興味深い。(シャトーブリアンとか、キーパーソンのようだね。)

2014年11月11日火曜日

Leibowitz, Le compositeur et son double

René Leibowitz, Le compositeur et son double : Essais sur l'interprétation musicale, Gallimard (Bibliothèque des Idées), 1986. 読了。レイボヴィッツ(おや、正確にはなんと発音するのだろう?ラボヴィッツ?)は、12音技法をフランスに伝えた人、くらいの認識だったけれど、ビニェスとの不思議な縁を教えられ、この本を読んでみた。(ビニェスによるドビュッシー演奏法についての言及があるのだが、ネクトゥー氏は意外なことに知らなかったね。)さて、その他については、レイボヴィッツが指揮者だったことから、指揮法についてのさまざまな議論が展開される。しかし、基本は「楽譜をきちんと読め」ということ。何と正統派なのだろう!

2014年11月2日日曜日

Portrait de famille ほか

Léon-Paul Fargue, Portrait de famille, J.B.Janin, 1947. エルネスト・エロー『人間』(栗野斎次郎訳、中央出版社、昭和28年)、興津要篇『古典落語』(講談社学術文庫)を読んだ。今日は教会でバッハを聴いたが、この対位法の複雑さをファルグは「徒な複雑さ」と言って軽んじるので、これは「アパッシュ」たちの常套かとも思ったりした(これは再読のものあり)。『古典落語』は小学校の頃に従兄弟の邦ちゃんが全巻を持っていて読んだのだが、その何巻かの本を再編集したものらしい。

プレスク・リヤン生きる欲望、裏話

ブリュンヒルドさんと何日か付き合って、映画『プレスク・リヤン』の裏話というか、人間関係を聞いて、忘れないうちにここに書いておこうと思って、つまり、活動家ロルフの方がけっこう中道の人で、エリカの方がすごく左だったということで、それはまだいいとして、エリカは映画の中ではロルフとできているようだが、実は彼女は当時ジェラール・パトリスの奥さんだった、と、そしてその前のパトリスの奥さんがピエール・シェフェールの娘であって、その娘はシェフェールの最初の奥さんとの子で、その後彼はすごく若い奥さんジャクリーヌと結婚して、一緒の写真がリュック・フェラーリがジョン・ケージのまねをして床に寝ていてGRMのメンバーとシェフェール夫妻が写っているあれだと、言うことで、今現在パトリスの遺産を管理しているのは、最初の奥さんの娘でつまりはシェフェールの孫娘にもなる。パトリスは90年代に自動車事故で亡くなるのだが、その頃はすでにこの世からおさらばしたがっていた、と。当時はブロワにいて、その近所の精神病院(先進的な ― 人道的に ― 医療を行っていたらしい)を取材して映画を作っていたと言う。『センチメンタル・テールズ』シリーズの「アベス広場」で登場するのが、パトリスとそのドイツ人の奥さん、つまりはエリカである。しかし、エリカは、「見ている分は快適だが、付き合うとイヤな」人物であったらしい、現在は行方不明である。

2014年10月16日木曜日

絶望者

レオン・ブロワ『絶望者』(田辺貞之助訳、国書刊行会)を読む。ビニェスが絶賛した作であり、後に作者と親しく交わることになった、ということで読んでみた。うーん……。汚辱にまみれた世の中に憤っているのはよくわかるのだが……。理想はカトリック本道の王統派ですな。敵は黒い金でぶくぶく太ったブルジョワと、その手先のジャーナリスト、作家、そしてユダヤ人。また堕落した聖職者たち。彼らを憎む気持ちはよくわかるが、かなり近視眼的な批判である。でも当時の雰囲気はよくわかるね。アルマン・シルヴェストルとかポール・ブールジェがくそみそにやっつけられているのは、面白い。フォーレやドビュッシーが曲を書いているんだよね。

2014年10月10日金曜日

伝記クロード・ドビュッシー

フランソワ・ルシュール『伝記クロード・ドビュッシー』(笠羽映子訳、音楽之友社)読了。最初の留学の時に、笠羽さんの紹介(いや、平島先生だったか?)でルシュール氏と面識はあったのだが、その後、図書館のエレベーターで偶然一緒になった時に、気恥ずかしくて御挨拶できなかったことが今もって悔やまれる。読んだのは、ネクトゥー氏との話の中に出て来たから。(今まで読んでいなかったのか、と責めないでください……。)

2014年10月1日水曜日

現代音楽の冒険ほか

間宮芳生『現代音楽の冒険』(岩波新書)、石川康子『原智恵子 ― 伝説のピアニスト』(ベスト新書)を読んだ。2冊合せて甲南山手の古本屋で180円!間宮は「こころ余りてことば足らず」、石川は「余計な心多すぎ、ことばもまた」。しかし前者の「ヨーイク」の話は面白かった。後者は誤植が多い上に、単なる間違いも多く、文体はいわゆる mièvrerie …… Chieko Hara n'a pas de chance même après sa mort.

2014年9月23日火曜日

いよいよ明日

いよいよ明日です。沢山の人が来てくれることを祈ります、台風が気になるけど。Finally it's tomorrow !  I hope there will be many people, albeit the typhoon.
ちょうど明日の午前中に「近現代音楽史」の授業があり、通常は初日なのでドビュッシーから話をするのだけれど、ミュジック・コンクレートの前史などを話すとちょうどいいのかな、などと思いつつ、しかし、何も準備のない学生にはちょっと「変」過ぎるか、などと思い悩んでいます。でもコンピュータ音楽コースの子たちもとっているのでは?どうでしょうか………。うーむ……。

2014年9月18日木曜日

柴田南雄『音楽史と音楽論』と『柴田南雄とその時代』第三期

やや分かりにくいタイトルになってしまったが、ちょうど『音楽史と音楽論』(岩波現代文庫)を読み終わったところに、Fontec から出た『柴田南雄とその時代』第三期・完結編が送られて来たのだった。これをしも coïncidence ……ではない、synchronicity と申します。(しかしフロイトの言葉がこうだったかどうか思い出せない。)

2014年9月8日月曜日

東西遊記

橘南谿『東西遊記1・2』(宗政五十緒校注、平凡社、東洋文庫)読了。第1巻を昔から持っていたのだが、思い立ってネットで第2巻を買って、全部読んだ。江戸の昔から実は「風土論」のようなものがあったことが知れる。しかし九州から東北までよくぞあの時代に旅をしたものだ、と感心。飢饉の話はこれもまた江戸の話、つまりはごく最近の話だと思うとぞっとする。

2014年9月4日木曜日

具体、海を渡る

森鷗外全集を図書館に返しに行ったついでに、隣りの芦屋市立美術博物館でやっている展覧会「具体、海を渡る」を見る。これだけ迫力のある作品たちを、なんとぼく一人だけでゆっくり見られるというのはやはり幸せを感じますね。またこの時代には前衛に力があった気がする。当時のプログラムや雑誌の翻訳者・通訳に芳賀徹の名前を見出した。大学時代の先生なのでちょっと因縁を感じる。そして展示作品の中には欧米作家のものもまじっていたが、中にアントニ・タピエスのものがあったのも、バルセロナ生活を思い出させた。通っていた語学学校のごく近所にタピエス美術館があったから。山田氏に教わった『もこもこ』の作者、元永定正の作品はやはり明るい感じがする。「六甲山の形が原点」という彼の言葉に共感。

2014年9月3日水曜日

伊澤蘭軒

森鷗外『伊澤蘭軒』(全集第17巻、岩波書店)読了。大学京田辺にはないので(日本文学科が今出川に行ってしまったからだろう)芦屋市立図書館で借りた。新聞連載中でさえ、不人気だったらしい。最後に鷗外自身がそれらの批判に駁している所が面白い。そしてその所以を読者の「歴史嫌い」に帰しているが、これはむしろ「鷗外嫌い」(好きだけれども、というのもありでしょう)だと思う。それを彼自身感じていたのか否か。いなかった訳はないと思う。では……?

2014年8月8日金曜日

リュック・フェラーリと世界の電子音楽

来る9月24日(水)に公開講座をもよおします。
御興味のある方はふるって御参加ください。
http://www.dwc.doshisha.ac.jp/events/2014/07/post_603.html


2014年8月6日水曜日

人生を正しく享受するために

その間に読んだのは、海老坂武『人生を正しく享受するために:新〈人生論ノート〉』(朝日新書)、辻惟雄監修『幽霊名画集:全生庵蔵・三遊亭円朝コレクション』(ちくま学芸文庫)、アービー・オレンシュタイン『ラヴェル、生涯と作品』(井上さつき訳、音楽之友社)。

2014年7月24日木曜日

Moi et mes amis

Francis Poulenc, Moi et mes amis : confidences recueillies par Stéphane Audel, La Palatine, Paris-Genève, 1963. 読了。ビニェスについて何かあるかと思ったが、あんまり情報はない。まあ、面白かったですけどね。彼のレッスンでは、ペダルを変えないと足をこつんと蹴られるとか。ラヴェルの性格が「パラドクシカルだ」というのも面白い。すごくアイロニカルな人だったのだね。昔どこかで読んだ中で、薩摩男爵がラヴェルと個人的に交友があってラヴェルが常に「シューベルトは汚い」と言っていたとあって、さいしょは「?」と思ってたけれど(だって《優雅で感傷的なワルツ》はシューベルト風だから)、これだね。

2014年7月22日火曜日

近代都市バルセロナの形成

山道佳子・八嶋由香利・鳥居徳敏・木下亮『近代都市バルセロナの形成:都市空間・芸術家・パトロン』(慶応義塾大学出版会、2009年)読了。バルセロナとキューバの非常に密接な関係、そこで一儲けしたインディアーノス、成り上がり貴族のグエイのことなど、よくわかった。コルテスさんに旧市街を案内されながら、リセウのそばで「これがキューバの葉巻で財を成した富豪が建てたビルだ」と言われたのを思い出す。音楽関係はほんのおしるし程度。それも「ベルギーの象徴派の音楽」とかなんとかわけのわからないことが書かれていて、おやおや。

聴耳草紙

佐々木喜善『聴耳草紙』(ちくま学芸文庫)読了。寝る前にゆっくりゆっくり読んで、ひと月余りもかかったろうか。

2014年7月21日月曜日

エッシャー展

明石市立文化博物館の「エッシャー展」を見に行った。苦労して歩道橋を渡って行ったら裏口で「締め切り」。
展覧会に出ている作品はすべてハウステンボスに所蔵のものらしい。写真どころかどうもスケッチまで(著作権のせいで?)禁止されていて、「えーー?!」。
帰りは駅前まで明石城跡の公園を抜けてゆく。
食事の後は、タコが散歩していると言う、魚の棚市場でお買い物。
散歩ではなく、多数干されていた。

2014年7月17日木曜日

バルセロナ、秘数3

中沢新一『バルセロナ、秘数3』(講談社学術文庫)学校との往復の間に読む。良い意味でも悪い意味でも刺激的。バルセロナとパリの違いをぼくも感じたし、彼もそれを感じてそれを言語化しようとしている気がする。やはり「地中海」がキーワードか?

2014年7月16日水曜日

La vie musicale sous Vichy

Myriam Chimènes (dir.), La vie musicale sous Vichy, Editions Complexe, 2001. ざっと読む。コルトーについては、もちろんコラボであったことは確かだが、なかなかカントルーブも。民謡収集・研究というのが、ヴィシー政権下で政治的にゆがめられたのは困った問題だ。でもカントルーブは、これが好機だと思ったのもあったろうし。まあもともと右翼だったのだろうけれどね。そんなことを言えばビニェスだってアンチ・ドレフュス派だからな。ピエール・シェフェールが、ボーイ・スカウトで合唱指導、どころか合唱曲まで書いていたというのは驚き!

2014年7月8日火曜日

バルセロナ、カタルーニャを知る事典

岡部明子『バルセロナ ― 地中海都市の歴史と文化』(中公新書)、田澤耕『カタルーニャを知る事典』(平凡社新書)を読む。今さらながらだけれど。実は、木村元さんとこれからの仕事(モンポウ/ブランカフォルト、リカルド・ビニェス)について相談した時に「[特に前者は]バルセロナという都市が主人公ですね」と言われたのが、きっかけ。岡部本は建築家の本としてよくまとまっている。バルセロナに多く見られる建築の設計者がガウディでもなければ、プッチ・イ・カダファルクでもないということを知った(当たり前と言えば当たり前だが)。田澤本もよくまとまって、特にカタルーニャの独立問題を扱った章は二度読みしてしまった。しかし、音楽の項で「グラナドスとカザルスが(他に一人を合わせて)弦楽四重奏団を結成していた」というのは、どう考えてもおかしい。大体それでは合計三人にしかならないし、グラナドスは(ピアノ以外に)弦楽器を弾けたのだろうか?

2014年7月7日月曜日

E.Brody, Paris

Elaine Brody, Paris : The Musical Kaleidoscope 1870 - 1925, George Braziller, New York, 1987. 古本で買ったら、NEOSHO CO. COMM. LIBRARY のスタンプと貸出票付きだった。どこでしょうね?ブロディの名前はセヴラック研究者として初めて知ったのだった。セヴラックの娘さんに直接会ってお話ししたりしているんですよね。本書のカバーの紹介によると、ブロディはニューヨーク大学の先生とかをしていて、学部長(学長?)などまで勤めたらしい。そして出版の直前に亡くなったとか。ビニェスについてもけっこう詳しく書いてあって、やはりグビッシュ夫人と連絡があったようだ。もう一冊、La musique dans le midi de la France (Actes des Rencontres de Villecroze), Klincksieck, 1997. というかこれは実は二冊本。19世紀にあてられた二巻目で、セヴラックについても、また南仏で活躍したカタルーニャのピアニストについても扱われている。

2014年7月2日水曜日

イエス伝

ルナン『イエス伝』(津田穣訳、岩波文庫)読了。イエスの教えとは徹底的な精神主義ではないか。それは当時のユダヤ教の物質主義と明確に対立した。ただその精神主義は時々行き過ぎた、とルナンは言う。このあたりが19世紀フランスの教会などから批判されたのだろうな。

2014年6月26日木曜日

Ricardo Viñes

今日帰宅したら Pierre Guillot 先生から手紙が来ていた。セヴラック以来のおつきあいを願っているのだが、今回はリカルド・ビニェスについて、その子孫のニーナ・グビッシュさんについての情報を求めてのお伺いなのであった。が、しかしそれ以前に実はFBでグビッシュさんを発見していたのであった。インターネット社会の便利さである。それはギヨー先生も見抜かれておられた。しかしさまざまな参考になるレフェランスを頂き、いつもながらソルボンヌ魂というか、きちっとした指導に頭が下がるのであった。いろいろと面白い情報が集まりつつある。セヴラックとモンポウを結び付ける「ミッシンク・リンク」であるビニェスの重要さ。もちろんギヨー先生はそんなものはお見通しである。

2014年6月23日月曜日

愛、アムール

ミヒャエル・ハネケ Michael Haneke 監督の映画『愛、アムール Amour』を見る。年をとったジャン=ルイ・トランティニャンが感動的だ。自分も年をとったらどうなるだろうと考える。モンポウも高齢で亡くなったが、彼を最後までささえていたのは妻のカルメンだった。しかし、舞台となったパリのアパルトマンの豪華さ(渋い豪華さ、いかにも芸術家か教授が住んでいそうな)に目がいくのは邪道?この映画の主人公は、実は、このアパルトマンなのでは?

2014年6月18日水曜日

ヨーロッパのキリスト教美術

エミール・マール『ヨーロッパのキリスト教美術(上下巻)』(柳宗玄・荒木成子訳、岩波文庫)読了。図版がたくさんあってとても楽しめた。それぞれ別々に切り離されて見て来たキリスト教美術が、一直線に歴史的に説明されていて関連づけられた。聖母マリアや諸聖人、もちろんイエスもそうだが、それらの像に人々の深い信仰心が表されているのがよくわかる。1599年に偶然発見された、聖チェチーリアの遺骸が、232年の殉教時そのままであった、という話には驚いた。トラステーヴェレに今でもあるのだろうか。だいいち彼女は「音楽」の守護神ではないか。

2014年6月13日金曜日

増井一友ギターリサイタル

昨日は兵庫県立芸術文化センター小ホールで、増井一友ギターリサイタル。プレトリウス《テレプシコーレ》よりクーラント、バレー、ヴォルト、そしてバッハ=セゴビア《シャコンヌ》、ブリテン《ダウランドによる夜の歌》、池上敏《共感》、ワーグナー=タレガ《タンホイザー行進曲》、アルカス=タレガ《椿姫幻想曲》、プジョール《トナディーリャ、セギディーリャ、グアヒーラ》、トゥリーナ《タレガ讃歌》と《セビリァーナ》。プジョール以下のいかにもスペイン風作品の出来が秀逸。これは演奏者の得意作品なのか、あるいはギター用に特にうまく書かれているのか。いずれにせよ、ギターひとつで本当にさまざまな音色が出せるものだと感心した。アンコールは《アルハンブラの思い出》。なんやかや言っても、やっぱりいいですな。

2014年6月12日木曜日

Mais qu'est-ce que la musique ?

Henri Heine, Mais qu'est-ce que la musique ? , Actes Sud (coll. Babel), 1997. 読了。ハイネによるパリ音楽事情の記録。彼の時代から(すでに!)ピアノ騒音があったのには驚く。ベルリオーズが自分の《幻想交響曲》の初演も再演も、指揮者ではなく、ティンパニ奏者として参加していたことも面白かった。ドニゼッティが晩年に精神病院に収容されていたことも初めて知った。

2014年6月11日水曜日

ジャンケレヴィッチ

合田正人『ジャンケレヴィッチ、境界のラプソディー』(みすず書房)を読む。音楽に関しては主に後ろの方に記述がある。アドルノとの比較は興味深かった。そして「ナショナリテ」の話も。しかし、ジャンケレヴィッチの哲学の全体(どうも倫理学がメインのようなのだが)の中での音楽(論)の位置というものが知りたくて読んだのだが、結局わからなかった。

2014年6月5日木曜日

ラーガ音楽

先日、日曜日には、CAP Q2 で「国境を越えたラーガ音楽」の第二弾。バーンスリーのSteve GornさんとHirosさん。タブラーはTy Burhoeさん。くつろぎの午後でした。同女の学生が3人もバイトしていたり、卒業生も聴きにきていたり、下田さんの人徳ですな。

2014年5月31日土曜日

カタロニア讃歌ほか

ジョージ・オーウェル『カタロニア讃歌』(都築忠七訳、岩波文庫)、ジャン=ジャック・ナティエ『レヴィ=ストロースと音楽』(添田里子訳、アルテスパブリッシング)、ルイージ・ケルビーニ『対位法とフーガ講座』(小鍛冶邦隆訳、アルテスパブリッシグ)を読む。後二者は仕事。オーウェルの書は複雑な内戦時のバルセロナの状況をわからせてくれる、そして何故フランコが勝利したかも。
ここに忘れないようにいくつかの勢力の説明を書いておこう。
POUM : Partido Obrero de Unificación Marxista (マルクス主義統一労働者党):オーウェルがそのもとで戦った(しかし入党はしなかった)陣営。イギリスのILPと近くそこから彼は派遣された。トロツキスト、あるいはファシストとさえ看做され、共産党陣営から迫害される。CNTともUGTとも繋がるが、影響力のあったのは前者。レリダが本拠地。
PSUC : Partido Socialista Unificado de Cataluña (カタロニア統一社会党):共産党の支配下にあり、第3インターナショナルに参加。ソ連と繋がっている。奇妙なことに反革命であった。バルセロナが本拠地。
UGT : Unión General de Trabajadores (労働者総連合):社会党・共産党系。PSUCの基盤。組合員数150万。小ブルジョア&労働者。
CNT : Confederación Nacional del Trabajo (全国労働連盟):アナキスト系。労働者・農民が多い。組合員数200万。
FAI : Federación Anarquista Ibérica (イベリア・アナキスト連盟):CNTと一緒に論じられる場合が多い。
しかし、細かく見て行くと、上述に矛盾するところもあり、かなり混乱している状況であったことは確かだ。19世紀から続くバルセロナの労働運動の歴史が負の方向に作用したと見ることもできよう。

2014年5月26日月曜日

反哲学史とPoulenc

木田元『反哲学史』(講談社学術文庫)とFrancis Poulenc, A bâtons rompus, Actes Sud, 1999. を読む。木田の書物は前の『現代の哲学』の前史ということらしい。プーランクは彼のラジオ番組の記録。彼独特の「民俗音楽」(=「ポピュラー音楽」?)の定義「誰が作ったのかわからないままに、民間に流布されている歌」というのが面白い。フランスのシャンソンなどもそこに入るわけだ。

奈良ゆみ、クルト・ヴァイル

先週土曜日は午前中にやっとバルセロナからの船便が到着。夜には奈良ゆみさんのクルト・ヴァイル「ベルリン、パリ、ニューヨーク」。この間にパリに行った時に弾かせてもらったもの。こうやって順序立てて聴くと、ヴァイルの変化がよくわかる。ベルリン時代は苦み走っていたものが、パリ、ニューヨークと移動するに連れて、その苦みが消えて行く。でも最後までそれが9の和音の形で残る。それであの《スピークロウ》のようなメロディが生まれたのだな。あの和声進行は素晴らしい。これがジャズのスタンダードになって、だからぼくが今のジャズを聴けるのもそこだし、モンポウなどが(あるいはフランス印象派が?)ジャズと比較されるのも結局、ヨーロッパ・オリジンなのだから当然、と思う。あの暗黒の時代のバルセロナで窮死したビニェスを思ったりした。

2014年5月19日月曜日

立原道造・堀辰雄

『立原道造・堀辰雄翻訳集、林檎みのる頃・窓』(岩波文庫)読了。高橋英夫の解説「青春の翻訳」の「青春」というのは何か意味があるのかな、ぼくなどにとってはこれは全く別の世界で、それを「青春」というように閉じ込めてしまうのは貧困化以外の何ものでもないと感じられる。だいたい何が青春でエ、てへげえにしな!(まだ弥次喜多)

2014年5月16日金曜日

東海道中膝栗毛

十返舎一九『東海道中膝栗毛』上下(岩波文庫)読了。東海道の話はほぼ上巻だけで、下巻は伊勢・京都・大阪の話であった。芦屋に住んで、京都に勤め、大阪で飲む、という(さらに神戸でインド音楽を聴く)東京もんのわたくしめの状況が「現代の弥次喜多」状態であったことに気がついた。「アヽ、きめう〵、おきやアがれ、ハヽヽヽヽ」

2014年5月12日月曜日

実験工房 in 新開地

昨日は神戸アートヴィレッジセンターで「実験工房 in 新開地」のコンサート。第一部電子音楽、シェフェール・武満・アルチュイス・マクラレン・マデルナ・諸井/黛・秋山/檜垣の作品、檜垣智也氏演奏。第二部ピアノ、河合拓始氏演奏で、武満・湯浅・佐藤・鈴木・福島・河合作品。第一部は1957年大阪でのコンサートの再現。素晴らしい多様性に富んだプログラム。当時の熱気が伝わって来るようだ。録音では知っていても、やはり生の演奏の響きは違う、当たり前のようだが。その上、現代テクノロジーのおかげで、より豊かな響きが得られる(アクースマやピアノに取り付けられたPAなど)。ということは、これは正確には「生」ではない?人間とテクノロジーの関係とはかくも複雑である、ハイデッガーを思い起させる。東京から作曲者、福島和夫御本人が来ておられ、その後の打ち上げにも。私も部外者ながら参加させてもらい、いろいろと面白い話を。

2014年5月10日土曜日

黒いパン

カタルーニャ映画『黒いパン Pa negre(日本公開時のタイトルはなぜか英語で、ブラック・ブレッド)』を見た。He visto la pellicula "Pa negre".

2014年5月8日木曜日

カメラを持った男

ジガ・ヴェルトフ監督『カメラを持った男』ピエール・アンリ作曲檜垣氏の演奏。寒梅館にて。アンリの本領とは実はこういうところにあるのでは。だから、逆に《一人の男のための交響曲》や《ドアとため息の変奏曲》とか、とても映画的とも言える気がする。

2014年5月6日火曜日

民謡からみた世界音楽

細川周平『民謡からみた世界音楽』(ミネルヴァ書房)読了。やっと今頃。しかしカタルーニャ民謡のさまざまな在り方を実地に見て来たおかげで、理解が深まった、というか、実を言えば本音は「民謡というものがますますわからなくなった」。困りましたね。

David Trasoff

ゆうべは Cap Q2 で「国境を越えたラーガ音楽」。最初は Hiros さんのバーンスリーと中尾幸介さんのタブラー、次にデイヴィッド・トラソフさんのサロードと中尾さん、最後に全員でベンガルの民謡。実にコンパクトにまとまった良いコンサートだった。トラソフ氏の演奏したラーガの名前をききそびれたが、とてもフラメンコに似ていると思った。この間読んだフラメンコ音楽の起源がインド音楽だという本の記述を思い出した。コンサート後のカレーもとてもおいしかったです。大根とねぎがはいってネパール風(?)という。岐阜から三輪さん夫妻も来ていた。

2014年5月5日月曜日

鏡花

田中励儀編『鏡花紀行文集』(岩波文庫)、木田元『現代の哲学』(講談社学術文庫)読了。というわけで鏡花の影響で今日は『東海道中膝栗毛』をラポルテのジュンク堂で買って来た。木田元の本はこれが彼の処女作だったとはしらなかった。マルクス主義への言及の多さは時代でしょうか。大学教養課程の哲学史で城塚先生の授業をとったのを思い出した。

2014年4月24日木曜日

江戸奇談怪談集ほか

『江戸奇談怪談集』(ちくま学芸文庫)、伊東信宏編『ピアノはいつピアノになったか』(大阪大学出版会)、山田ズーニー『伝わる・揺さぶる!文章を書く』(PHP新書)、戸田山和久『新版論文の教室』(NHKブックス)を読んだ。後二者はもちろん論文指導のため。勉強になりますな。『ピアノは〜』は出版当時ギニャール先生から頂いてそのままになっていたもの(すみませーん)。各論者の個性が出ていて面白い。渡辺さんは堅実、ギニャール先生は欧州の伝統、伊東さんはもちろん渡辺先生の弟子、岡田さんはいつもの調子、小沼さんは発見に満ちていて、三輪さんは本当か冗談かわからない(笑、&妄言多謝)。

2014年4月14日月曜日

近藤譲他

その間に、近藤譲『聴く人』、木田元『反哲学入門』、ロルカ『血の婚礼』を読んだ。

2014年3月17日月曜日

Santa Espina i Sant Pau

ゆうべは BTM でエンリック・モレーラ Enric Morera のサルスエラ《サンタ・エスピーナ Santa Espina》を見た。籠島さんの紹介、というのも彼女はこのオーケストラ(バィェス交響楽団)の一員なのだ。中のサルダーナがとても有名で、フランコ独裁時代に密かに歌われていたらしい。今年はバルセロナ「サルダーナ年」ということで、関連行事の一環。その場面になると、会場中で手拍子が沸き起こり、カタルーニャの旗が振られた。そして今日はサン・パウ病院へ。改装後の無料開放の最終日とあって、大変な人出。

2014年3月12日水曜日

La musique à Paris sous l'Occupation

Sous la direction de Myriam Chimènes et Yannick Simon, La musique à Paris sous l'Occupation, Cité de la musique/Fayard, 2013. 読了。オネゲルとプーランクの戦時中の微妙な位置は興味深い。コルトーがコラボだったとは聞いていたが、フロラン=シュミットは知らなかった。コルトーについてもこれほどひどかったとは知らなかった。これらは最近の「サムラうんぬん」事件を思い出させる。つまり、音楽以外の情報(ナチズム、耳が聴こえない、など)によって、その音楽自体の評価が左右されるのかどうか。(ただし「サムラ」の場合は、本人の作品でもなかったけれど。)しかし、そもそも、「音楽自体」と「音楽以外」などはっきりと区別できるのだろうか。例えば、《歓喜の歌》を聞いて全く何も思わないと言うことはあり得ないだろう。(最低限でも「年末」とか……。)

2014年3月10日月曜日

サグラダ・ファミリアでの礼拝

Missa a la Sagrada Familia. 昨日は羊子さんのお誘いでサグラダ・ファミリアの礼拝に。まず朝、地下礼拝堂で。羊子さんが奏楽を担当している。神父さんが何とナルシス・ボネのお兄さんだと言う。
その後、午後に上の大聖堂であるミサの招待券を頂いた。午後5時から。夕日がステンドグラスを照らす。そしていっぱいの人出。




2014年3月9日日曜日

Sir John Elliot Gardiner

先日金曜日の夜には、カタルーニャ音楽堂でジョン・エリオット・ガーディナー指揮ロンドン・バロック(&モンテヴェルディ合唱団&オルフェオ・カタラ少年合唱団)で、モンテヴェルディの《聖母の晩祷(と訳すのかな、Vespro de la Beata Virgine)》を聴いた。とても劇的な表現で驚いた。いろいろな演奏者の移動があって演出(音響も)多様。〈サンクタ・マリア・オラ・プロ・ノービス〉はソプラノパートを少年合唱団が。

2014年3月4日火曜日

スペイン女王イサベル

小西章子『スペイン女王イサベル、その栄光と悲劇』(朝日文庫)を、下山さんから借りて読んだ。いやはや女王さまにはなりたくない、と思ったのでした。しかし、当時はどんどん人が死んで行くんだね。長生きの方が珍しい。ユダヤ人追放と後の歴史の関係がわかりやすい。

2014年3月3日月曜日

Museu Pau Casals

アル・ベンドレイ(正確にはサン・サルバドール)にあるカザルス博物館に行って来た。最寄りの駅はサン・ビサンス・ダ・カルデルス。海岸に面した素晴らしい邸宅である。Avui hem anat al Museu Pau Casals al Vendrell (San Salvador).

これが入り口。
隣りの庭園。
 その海側のテラス。


2014年3月2日日曜日

Calçotada

今日は朝からボルン市場の遺蹟を見に行ったのだが、途中突如、鈴木羊子さんからサグラダ・ファミリアの前の公園でカルソッツを食べないかのお誘い。急遽そちらに移動。これはサグラダ・ファミリア教会教区主催のカルソッツ大会カルソタダであった。いわば「新ネギ焼き」だね、それとボティファラ(ソーセージ)も焼いてあり、またひよこ豆のサラダもついていた。Avui hem participat a la calçotada de la parròquia de la Sagrada Familia.





2014年3月1日土曜日

Collbató

作曲家マヌエル・ブランカフォルトのお孫さんのアルベルトが、コイバトでオルガン製作を行っているというので、訪ねて行った。バルセロナからコイバトまではバスで30分くらい。モンセラット山の麓。まずはコイバトのバス停まで彼が車で迎えに来てくれ、近くのレストランまで案内してくれる。本当に山の麓にある店で名前はラ・ビニャ・ノバという。写真の奥の屋敷がそれ。Avui hem anat a Collbató, per a veure a Albert Blancafort, fabricant de l'organo (i net del compositor Manuel).
初めてカルソッツ(サラダにちょっと入っていたのだが)を食べた。
その後、ぶらぶらとモンセラットの山沿いをコイバトの町まで歩く。あちこちにアーモンドの花が咲き誇り、眺めが素晴らしい。

30分ほどでコイバト到着。オルガン製作アトリエを探す。今日はナバラの教会へ出荷ということで、教会前の広場でトラックに部品を積み込んでいた。アトリエでは6人が働いているという。
もともとはアルベルトのお父さんのガブリエルが始めたアトリエとのこと。
作業場の裏手に彼の家があって、その真ん前が展望台となっている。朝な夕なに彼はモンセラットを眺めているそうだ。カタルーニャの魂、である。
彼と記念撮影。後ろにはまさしく「エルミタ」が見える。その右上くらいに有名な鍾乳洞があるそう。

2014年2月27日木曜日

Lavanda de casa

家のベランダに置いてあるラヴェンダー。何の世話もしないのにとても元気。やはりこちらの気候がぴったりなのだろう。


2014年2月24日月曜日

カタルーニャ歴史博物館

カタルーニャ歴史博物館に行って来た。Avui hem anat al Museu d'Història de Catalunya. いろいろ体験型の展示で面白い。
……というわけで、いきなり中世のよろいを着た写真。けっこう重い。
古代から現代までのカタルーニャの歴史をたどるのだが、これは現在のカタルーニャ国歌になっている Els Segadors (鎌で収穫する人たち)の元になったカタルーニャでの反乱の像。


 これは何と19世紀末の労働運動の激化で、ブルジョワの人たちが集まるリセウ歌劇場に投げ込まれた爆弾。

2014年2月21日金曜日

バルセロナの桜とアーモンド

近所の桜が咲き出した。アーモンドの花(実もありますね)はペドラルベス宮殿脇の大学キャンパス内。Flors de cirerer i d'ametlla a Barcelona.


Inghelbrecht et son temps

Germaine Inghelbrecht, D.E.Inghelbrecht et son temps, Editions de la Baconnière, Neuchâtel (Suisse), 1978. を読んだ。バルセロナの古本屋でもともと8ユーロだったのを半額で購入。インゲルブレクト(?アンゲルブレシュト?正確にはどう発音するのかな)は、ラヴェルやセヴラックがいた「アパッシュ」の一員だった。彼の波瀾万丈(?)の人生は知らなかった。しかし、余り音楽についての記述は(曲の題名以外)ない。もちろん伝記はそれでいいのだろうけど、音楽家なのだからなあ、と思う。これは最近、ゆみさんから貰った彼女についてのテレビ番組のDVDを見ても同じ感想。

2014年2月20日木曜日

Lorin Maazel

ゆうべはカタルーニャ音楽堂に、ロリン・マゼール指揮ミュンヘンフィルを聴きに行った。曲目はシベリウス《悲しきワルツ》、シューマン《交響曲第4》、シベリウス《交響曲第2》。当初はシベリウスの2番ではなく、シュトラウス《アルプス交響曲》だった。とても嬉しい曲目変更。十分に堪能しました。ホールの響きもよくないし、席も一階の左側だったので、時々音響バランスがよくなかったのですが、でも重厚ないぶし銀の響きであります。マゼールはたんたんと指揮しつつも、要所要所でテンポを細かく動かして、盛り上げます。

2014年2月17日月曜日

パリ出張

11日から15日までパリ出張。メインはブリュンヒルド・フェラーリとの仕事。渡辺愛さんも交えて。11日夜は小夜とアリーグル辺のレストラン、リュスティック。12日は昼にビストロ・ド・パントルで小夜五十瀬と。その後、小夜とポンピドゥーセンターで「シュルレアリスムとオブジェ」展。下の売店で色々本を購入。夜は小夜五十瀬と寿司ナカガワ。13日はモントルイユ。渡辺さん到着。夜は奈良ゆみさん邸でトンカツ!14日に村上君が到着するはずが、雪で延着。彼はインチョンで一泊。というわけで、一日ゆみさんのクルト・ヴァイルの伴奏(スピーク・ロウはいいぞ!)。その後、11区のコンセルヴァトワールで五十瀬のガンバを聴くはずが、遅れアウト。むむむ……。その後、モントルイユのアンスタン・シャヴィレでエリケムとトマス・リーンのセッション。ブリュンヒルドと愛さんも来ていた。そして、15日は昼にフェラーリのアトリエであった後、近くのシノワで食事をし、五十瀬も合流した(カフェのみ)。そして、午後に村上君がロワシーに着くというので、結局、ぼくもロワシーからバルセロナに帰るのだからと、急遽空港会議。

2014年2月10日月曜日

Musiques tsiganes et flamenco

Bernard Leblon, Musiques tsiganes et flamenco, L'Harmattan, 2012. いわゆるロマの音楽とフラメンコの関係を詳細に調べている。しかし、調べれば調べるほど、関係はあるのだが、それがはっきりどのようなものなのかわからなくなってくる。ハンガリーのロマの歌とフラメンコの類似は大変、興味深かった。そしてインド音楽との関係も。

Casa Batlló

カサ・バトリョに行って来た。海をイメージしていると言われている。しかし、むしろこの曲線は生活している人の「手」に馴染むものであることが、実際に触ってみるとわかる。Avui he visitat la Casa Batlló.



2014年2月3日月曜日

Philosophie de la musique

Charles Beauquier, Philosophie de la musique, Elibron Classics, 2006 (rééd. de Germer Baillière, Paris, 1865). 読了。ルイ・ラロワやら、ティエルソやらがすでにいたことが感じられる。でも限界もあって、打楽器について「遅れた楽器」という扱いで、だから段々西欧の管弦楽からは少なくなっている、と言うのは歴史的事実に反するね。またそれゆえ、打楽器を多く使う中国音楽は遅れている、というのもまた偏見だ。でも少々の卓見もあって、純粋器楽を絵画の中の「風景」に例えているところは、ふむふむと言わせられた。しかし、どこに「哲学」はあったのか?

2014年1月30日木曜日

モンポウの家プラック

昨日は、グラシア通りのモンポウの家に記念のプラックが着けられた。現在はモンポウ財団が入っている建物で、その前でバルセロナ市の文化部の人やら、モンポウ財団会長などで除幕式が執り行われた。Ahir es va celebrar la cerimònia de l'instal-lació de la placa commemorativa a la casa del Passeig de Gràcia, on va viure i on va morir Frederic Mompou.

 除幕式の後は、建物の中のモンポウ財団(かつてのモンポウのピソ)でカクテル。モンポウの肖像の前で会長のジョアン・ミリャ氏と。Amb Sr. Joan Millà, president de la Fundació Mompou.

2014年1月25日土曜日

L'Europa musical al Barroc

昨夜はアウディトリにジョルディ・サバイ(サヴァルと日本では言うね)を聴きに行く。今シーズンの El so original (起源の音、とか、オリジナルのサウンドとか訳すのか?)シリーズの二回目。17世紀ヨーロッパのオーケストラ曲ばかりを集めたプログラム。プレトリウス《テレプシコール》、ウィリアム・ブレイド《ステージ・ミュージック》、ギヨーム・デュマノワール《ストックホルムバレエの組曲》、リュリ《アルセスト》の組曲、ヨハン・ローゼンミューラー《第二シンフォニー》、パーセル《フェアリー・クィーン》という盛りだくさん。Ahir vaig anar a escoltar Jordi Savall, L'Europa musical al Barroc (Praetorius, Brade, Dumanoir, Lully, Rosenmüler, Purcell). アンコールも二曲もあった上に、客席の手拍子をサバイが指揮するというのもあった。

2014年1月18日土曜日

ジャン・デュビュッフェ

末永照和『評伝ジャン・デュビュッフェ、アール・ブリュットの探求者』(青土社)読了。第23回吉田秀和賞の受賞作。とてもわかりやすく、気持ちよく読めた。アール・ブリュットのことをもっとよく知りたいと思わせるけれども……。自分ではこのようなごく普通の評伝は書かないだろうな、とも思う。いや、でもいい本ですよ。

2014年1月17日金曜日

モンポウ生誕の地

昨日、カタルーニャ図書館に資料を頼みに行った帰りに、思い立ってモンポウの生まれた家の写真を撮りに行った。場所はメトロのパラレル駅前のフォントロドナ通り。La casa natal de Mompou, carrer d'En Fontrodona.

2014年1月14日火曜日

日本文学史序説(下)

加藤周一『日本文学史序説(下)』(ちくま学芸文庫)再読。この間、11月にパリに行った時に、ゆみさんの家(いわゆる「エビ部屋」)から持ち帰った、というのも、一昨年くらいかな、フィリップ・ニスのところで志賀重昂について発表した時のタネ本で、そのまま、荷物が重いので置いておいたのだった。その後、海老坂先生から何回も「これは椎名君のかね、持って帰ってくれい」と言われながら、そのままになっていた。でも何で彼はこだわったのだろう?さて、内容は、何回読み返しても「明晰」の一語。大佛次郎や中村真一郎の歴史ものを読みたくなった。

2014年1月11日土曜日

Tristes tropiques

Claude Lévi-Strauss, Tristes tropiques, Plon, 1955. 読了。日本語では読んでいたが、フランス語では初めてだ。こちらでは日本語の本は買いにくいが、フランス語のものは簡単なので、前に買ったのだが、少しずつメトロの中で読んでいてやっと終わった。フランス人がブラジル社会について書くのが、日本人がスペイン社会について書く参考になるかな、とも思ったのだが……。バルトが亡くなった時の『エスプリ』か何かの特集号に「教師になるのは、卒業後も学校にとどまる一つの手段だ」という言葉があったが、同じ言葉を発見。その誰かさんは、レヴィ=ストロースから盗んだな。

2014年1月6日月曜日

Le goût de Barcelone

Le goût de Barcelone, textes choisis et présentés par Jean-Noël Mouret, Mercure de France (coll. Le petit mercure), 2002. 読了。なかなか面白いアンソロジー。しかし「中央図書館」と「タクシー」の項にはちょっと納得がいかない(この「図書館」は、カタルーニャ国立図書館のことだろうし、タクシーはそんなに高くない)。

Cavalcada

今日はエピファニー、東方の三賢人 Tres Reis Mags d'Orient がバルセロナにもやってきた。すごく楽しいパレードが続き、最後には機関銃のようにキャンディーが発射される。スペインではサンタではなくて、彼らが子どもたちにプレゼントを運んでくる。Avui és l'Epifania, els Tres Reis Mags d'Orient han vingut a Barcelona aquesta nit.
これは星の後に続いた太陽と月。
これはメルキオールだと思う。
象もいるし、キリンもいた。
これはバルタザール。
これらはゼンマイじかけのおもちゃ。
そしてキャンディの機銃掃射!