2010年11月29日月曜日

精神医学から

木村敏氏から『精神医学から臨床哲学へ』が送られてくる。彼には『狂気の西洋音楽史』を送り、丁寧なメールを頂いていたのだった。実にありがたいことである。

2010年11月28日日曜日

ヴァーグナー

吉田寛『ヴァーグナーの「ドイツ」』読了。ヴァーグナーの伝記と当時の「ドイツ」事情が一挙にわかってしまう、よく出来た書物である。各章の分量がアンバランスだったり、「超政治」というのがよくわからなかったりするけれども、総じて明快によく書けている、と思う。『思想』論文もそうだが、吉田氏にはドイツ圏の音楽哲学について今後とも頑張ってもらいたい(というのは、ぼくがドイツ語が苦手だという、わがままからですけれど……)(汗)。

2010年11月25日木曜日

『思想』

『思想』12月号が送られて来た。「シューマン生誕200年」!なかなかよい。自分の論文は『思想』には相応しくないんじゃないか、と危惧していたが、そんなに悪くないのでは?いや、むしろ結構いいとか?いずれにせよ、巻頭論文として置いていただいたのは誠に光栄である。

2010年11月24日水曜日

Brunhild

Luc Ferrari の奥さんの Brunhild からメールで返事が来た。ぼくのフランス語版「狂気の西洋音楽史序説」を送っておいたのだった。彼女はフェラーリの残した録音の整理をしたり、それを基に自分の「演奏」(デッキの)をしたりしている。最近は、アンサンブル・ゴルというのと演奏をしたらしい。ちなみにネットで調べたら、こうあった。

GOL
L’ensemble GOL est formé en 1988 à Paris, par Jean-Marcel Busson, Frederic Rebotier, Ravi Shardja et Samon Takahashi. Après de nombreux concerts et un album vinyl paru en 1993 (Gol 01), le groupe fait une pause de presque 10 ans. En 2002, le groupe se reforme pour d’occasionnelles sessions d’enregistrement et quelques apparitions sur scène. GOL joue plus ou moins de la flûte, des trompes, de la guitare, du violon, des jouets, des instruments fabriqués, des bandes, des platines, de la voix, diverses percussions, et de l’électronique. La musique, orientée acoustique mais hautement électrique, est entièrement improvisée et émane le parfum de la violente immobilité de la campagne au milieu de l’été. » (inhttp://www.myspace.com/corporatemambo)

2010年11月21日日曜日

バッハ復活

小林義武『バッハ復活』再読了。前に持っていたのはエディタースクール版の初版であった。小林先生は、『バッハ復活』が春秋社によって「復活」したと書いている(ちょっと笑)が、その著者紹介は「復活」しそこなって、「オーストラリア政府奨学生としてウィーン大学に留学」(苦笑)とある。デーメルにコアラが出てきそうである。

2010年11月16日火曜日

Allain Gaussin

ゴーサン氏から彼の詩集(Allain Gaussin, L'attente... L'absolu, Die erwartung... Das unbeschränkte, Editions d'Ecarts, 2009)が送られて来たのだが、まだちゃんと返事をしていない。この翻訳を柴田君にして貰って、来年の日本公演に使おうという計画なのである。

Pessoa

Fernando Pessoa のプレイアード版があるのを知って、早速手に入れた(Pessoa, Oeuvres poétiques, Gallimard, 2001)。少しずつ楽しみながら読んでいる。

講演

西川君から村上君経由で講演依頼。彼は今、京都でショパン生誕200年記念行事の責任者をしている。タイトルを急いで付けてくれというので、「大砲と花束」というものにした。わかる人にはわかりますね。

2010年11月15日月曜日

ソシュール

互盛央『ソシュール』読了。余りに膨大なので、もう一度序文(これもかなり長大な)を読み直す必要があるかも、と思ったりしている。一大長編映画を見たような気分。ソシュールの人と思想、歴史的・地理的(?)コンテクスト、これらの緊密な関係が鮮やかに解明されている。文句なく素晴らしい。しかし、これほど「素晴らしくて」よいのか、という思いも多少する(これは「文句」か?)。

魔女とカルトの

浜本隆志『魔女とカルトのドイツ史』読了。異端審問、魔女狩りとナチスの連続性。しかし、それが「ドイツ的」特性由来という風土論になってしまうと、なんだかな〜という感じもあり。

2010年11月13日土曜日

ドレフュス事件

『ドレフュス事件のなかの科学』読了。セヴラックもダンディも関係がある話である。特にダンディは、強烈な反ドレフュス派だったから、いろいろと考えることが可能だろう。また、中に19世紀の心理学が実証科学的な性格を追求して行く話があったが、以前に査読をした論文の中に、フランス音楽学が科学性を持つようになったのは実験心理学の手助けがあったからだ、という論旨があったのを思い出した。それによって考えてみると、どうも「音楽学が実験心理学を利用した」のではなくて、その逆に「実験心理学が音楽的なデータも扱ってみた」というのが真実のように思える。

2010年11月10日水曜日

サン=サーンス

菅野賢治『ドレフュス事件のなかの科学』によれば、エドゥアール・トゥールーズというサン=タンヌ精神病院医師が、さまざまな知的卓越者の「身体測定」を企てた中に、サン=サーンスもその候補者となっていたらしい。最終的にはエミール・ゾラとアンリ・ポワンカレだけが、実際にその対象となったにとどまったという。筆相学に始まり、頭蓋測定など「身体測定」によって、その人間の性質もわかるという思想が、最終的に「科学的」反ユダヤ主義のさまざまな要素の一つとなることをこの書は解明して行くのだが、なぜサン=サーンスなのか?もちろん、神童としてそのキャリアを始め、詩人でもあり、天文学、数学、絵画などにも秀でた、卓越した作曲家・オルガニスト・ピアニストであるから、当然なのだろうが。しかし……。ぼくは、彼の墓を見に行ったのだが、そこには「ユダヤの星」があったのを見たのだ。しかし、彼がユダヤ系だということは、どこにも見当たらない。要確認である。

2010年11月9日火曜日

裁かるるジャンヌ

同大寒梅館で、鈴木治行さん伴奏の『裁かるるジャンヌ』を見る。きちんとした伴奏音楽だったので気持ちよく聞けた。(ときおり「意図的な」ずれもあり、それも面白かった。)しかし、アントナン・アルトーのかっこいいこと!(若い!!)そして、どこかにミシェル・シモンがいたはずなのだが、わからなかった。出口で、鈴木さんのCD『語りもの』を買う。

2010年11月7日日曜日

世界史とヨーロッパ

岡崎勝世『世界史とヨーロッパ』読了。歴史学の歴史的な変遷がよく理解できる。「普遍史」という言い方はしかし、それこそ「普遍的」なのだろうか?

2010年11月2日火曜日

音楽のヨーロッパ史

上尾信也『音楽のヨーロッパ史』を読む。もっと近代のことが書いてあるかと思ったら、戦争の話(それもなんだか錯綜して)だけであった。もっともっといろいろなことがあるのに……。

心霊術

シューマンやイェリー・ダラーニの心霊術との関係は、思想史・社会史的な文脈で、例えば、シューマンの場合は1848年革命の挫折、ダラーニの場合はナチス政権の支配や世界大戦の危機などへの、一種の精神的応答(?)という説明も十分に可能だ。いわゆる「こっくりさん」が、南北戦争の危機の時期にアメリカで大流行した(それが、黒船に乗って日本にも渡って来た)というのも、全く同じ説明ができる。しかし……。