2010年11月13日土曜日

ドレフュス事件

『ドレフュス事件のなかの科学』読了。セヴラックもダンディも関係がある話である。特にダンディは、強烈な反ドレフュス派だったから、いろいろと考えることが可能だろう。また、中に19世紀の心理学が実証科学的な性格を追求して行く話があったが、以前に査読をした論文の中に、フランス音楽学が科学性を持つようになったのは実験心理学の手助けがあったからだ、という論旨があったのを思い出した。それによって考えてみると、どうも「音楽学が実験心理学を利用した」のではなくて、その逆に「実験心理学が音楽的なデータも扱ってみた」というのが真実のように思える。