2010年11月28日日曜日

ヴァーグナー

吉田寛『ヴァーグナーの「ドイツ」』読了。ヴァーグナーの伝記と当時の「ドイツ」事情が一挙にわかってしまう、よく出来た書物である。各章の分量がアンバランスだったり、「超政治」というのがよくわからなかったりするけれども、総じて明快によく書けている、と思う。『思想』論文もそうだが、吉田氏にはドイツ圏の音楽哲学について今後とも頑張ってもらいたい(というのは、ぼくがドイツ語が苦手だという、わがままからですけれど……)(汗)。