2014年7月8日火曜日

バルセロナ、カタルーニャを知る事典

岡部明子『バルセロナ ― 地中海都市の歴史と文化』(中公新書)、田澤耕『カタルーニャを知る事典』(平凡社新書)を読む。今さらながらだけれど。実は、木村元さんとこれからの仕事(モンポウ/ブランカフォルト、リカルド・ビニェス)について相談した時に「[特に前者は]バルセロナという都市が主人公ですね」と言われたのが、きっかけ。岡部本は建築家の本としてよくまとまっている。バルセロナに多く見られる建築の設計者がガウディでもなければ、プッチ・イ・カダファルクでもないということを知った(当たり前と言えば当たり前だが)。田澤本もよくまとまって、特にカタルーニャの独立問題を扱った章は二度読みしてしまった。しかし、音楽の項で「グラナドスとカザルスが(他に一人を合わせて)弦楽四重奏団を結成していた」というのは、どう考えてもおかしい。大体それでは合計三人にしかならないし、グラナドスは(ピアノ以外に)弦楽器を弾けたのだろうか?