アーヴィング『アルハンブラ物語』上下(平沼孝之訳、岩波文庫)読了。アルハンブラに行った時に、ここがアーヴィングが住んでいたところ、というのがあったが、読んでいなかったので、遅まきながら。単なる旅行記ではないところがよい。「場所の精霊」というのが感じられる。しかし、あとがきを読むと、アーヴィングというのは、なかなかただ者ではないようですな。アメリカ文学史というのはほぼ全く知らないのだが、欧米語でも「散文」というのは、けっこう歴史が新しいもので、興味深い。(シャトーブリアンとか、キーパーソンのようだね。)