2010年1月29日金曜日

登山

登山と言えば、ルソーがその先駆者であると、柄谷行人は言っていたが、『告白』の中にははっきりとした「登山」の記述はないようだ。ただ、その自然描写の新鮮さは指摘される。そして、確かにルソーが恐ろしいような峡谷を好んだというような記述はある。柄谷は「風景の発見」という文脈での言だが、そしてそれについてフランスで話したのだけれども、その時には「ロマン主義」という言葉は使わなかった。(柄谷もそうだと思う。)しかし、これはまさに「ロマン主義」的な自然観だ。カスパー・ダヴッドを見よ。そして、「崇高」。