河口湖の美術館で磯江毅の展覧会をやっていたので、見に行った。とてつもない写実である。絵で本物のように描く。それなら、写真を撮ればいいじゃないか、という考えもあるかもしれない。違うんだなあ。写実画は写真よりも「真」を「写」している。質感といったらいいだろうか。だからこれは「視覚」プラス「触覚」の芸術である。そして、触るためには、順番に撫でて行かなければならない。私たちも目で「撫でて」行くのである。だから、時間がかかる。写実画を描くのにも、大変に時間がかかるそうだ。私たちは、それをミニチュアで再構成しているのかもしれない。