2012年10月17日水曜日

バルトークと線量計

伊東信宏『バルトークの民俗音楽編曲』(大阪大学出版会)、片山杜秀『線量計と機関銃』(アルテスパブリッシング)両著ともご恵贈いただいていたのだが、今朝の通勤電車の中で読了。実に日本の音楽学(というかクラシック音楽をめぐる言説)の両極端のような二快著。かたや素晴らしい実証研究、かたや素晴らしい博識と社会への目配りである。このような著者たちがいれば、さしあたり「安心」な気も。伊東さんの学者としての完璧さは知っていたが、片山さんは、彼を知る友人から「オタク」と仄聞していたので、なかば半信半疑だったが、なかなか「まとも」な人ではないですか。とても気持ちよく早朝の通勤電車を降りたのだった。