2012年12月7日金曜日

Bosseur, John Cage. & 『歴史としての音』

Jean-Yves Bosseur, John Cage, Minerve, 1993. と上尾信也『歴史としての音』(柏書房、1993年)読了。Bosseur の方は再読だが、あらためて巻末のインタビュー集の面白さに感心。まあ、それも、最近、ジャクリーヌ・コーの映画でその録音部分があるのをよく聞いていたからだろう、とも思うが。ダニエル・コーとボッスールのインタビューのトーンの違いもちょっと面白かった。上尾著書は、題材は面白いのに、そしてそこここに興味深い記述もあるのに、日本語がいけない。これは編集者の責任でもあるだろうが、誤字脱字どころか、言い回しや助詞の間違いなどのオンパレードで、すっと読もうにも突っかかってばっかりなのだ。ひいては、大事な資料の価値も正しく表現されないので半減である。残念!さらに言えば、もう少し、つっこんだ考察も欲しかったな。イエーツとかも少々出て来ているんだから、ネオプラトニズムだのなんだの、飛躍してもよさそうだが……。