2012年1月4日水曜日
好きか嫌いか
アラン・フルニエ『グラン・モーヌ』を読んでいて、「旅芸人」の語注にジプシーだの、ロマだのの話があって、その参考文献に今橋映子女史の著書があがっていて、何となく嫌な思い。彼女の専門はパリ関係の日本文学史なのだが、フランス系だし、家が小平ということで学生の時は親近感をもって接しようとしたのだが、変なバリアがあった。ミザントロープであることは非難するべきでもないので(ぼく自身そうだ)、ほおっておいたが、その研究態度がどうも不信感を呼んだ。彼女は別にフランスとか、パリとかは好きではないのだ(留学などしていないはず)。それは単なる「学問対象」に過ぎない。いわば「飯のタネ」である。これだって百歩譲って、仕事そのものを好きでなければいけないという法はない、とも言える。しかし……。不信感は残るよねえ。何で好きでもないものを研究しようとかするわけ?やっぱり、金になるとか、名誉になるとか?いやはや……。同じ印象を受けたのが、東大仏文の松村剛と……、(小さい声で)MN女史である。