2009年11月2日月曜日

ヘーゲル美学

ヘーゲルの美学体系において、芸術はその「精神化」と「主観化」の度合い(すなわち、絶対精神のあらわれの度合い)によって、その順位が決められる。音楽は最高位の詩についで二番目である。しかし、言語という足かせに捕われている詩の方が音楽よりも「精神性」において劣っているのではないか、とも考えられる。そのような抗議への答えがこれだ。
「しかし、<理念>が<概念>すなわち<普遍>に到達する必然性に基盤を置いた体系は、世界内に外化することによって主観性を超克する芸術に優位を与えざるを得ない。こうして、詩を選ぶという、非常にロマン主義的な選択が生まれる。ヘーゲルにとって、詩こそが祖国を持たないものであり、音楽ではなかった。」(Jimenez, p.193.)
でもその後でジムネーズはこう付け加えている。
「しかし、この詩のステータスは、それほど明確なものではない。彼がその点について、矛盾を提示してしまうほど、ためらっているのは非常に意味深い」。
またまた、要確認のことが増えた。