白水社からの翻訳が出たので『アクシオン・フランセーズ』(クセジュ)を読んだ。いろいろと面白い発見あり。現代への影響の項で、ブータンの名前があって、松葉氏が最初に留学した時に何も知らずに彼を指導教授にしていて、みんなが揶揄していたのを思い出した。しかし、彼を含めて、アクシオン・フランセーズというのは(モーラスをはじめ)、単なる右翼として切って捨てるわけにはいかない、幅広い影響力(特に知識人層に)を持っていたようだ。ぼくは、芳賀徹先生から、フィリップ・アリエスの名を教えてもらったのだが、アリエスもモーラスの影響下にあったらしい。何となく、今となっては、うなずける話だ。