2010年2月2日火曜日

Mompou

モンポウの《あなたの心は花のよう》(《夢の戦い》)があれほど美しいのは、単に民謡風であるとか、旋法を使っているから、ではない。もちろん分析をすれば、そういうことになってしまうが、例えばヘ短調のメロディーの中に突然、本位ニ音が出てくる。この感覚をどう言い表せばよいのか。ぼく自身は、何となく「腰が抜けるような」、かなり身体的な感覚に思う。あるいは、鳩尾に一発喰らうような??甘美な苦痛である(胃カメラとは何たる違いか!)。またの機会にもっと多くの例を挙げて説明したい。