2011年12月30日金曜日

ベートーヴェンの生涯

ロマン・ロラン『ベートーヴェンの生涯』(片山敏彦訳、岩波文庫)読了。ベートーヴェンの作品1からすでに耳が聴こえなかったという指摘。そして《田園交響曲》の「鳥の鳴き声」などの描写は「描写」ではない、なぜなら彼はまったくそれらを聴くことができなかったからだ、という主張は興味深い。ベートーヴェンの『手記』より「静寂と自由とは最大の財宝(1817年)」。しかし考えてみると、この時にはすでにベートーヴェンの耳は聴こえなくなっていたはず。してみるとこの「静寂」とは?