2011年4月21日木曜日

ゲルナー

アーネスト・ゲルナー『民族とナショナリズム』(岩波書店)読了。非常に痛快に明快な論理の書。しかし、本書によると、識字率の高さ(それによる高文化の共有)がナショナリズムの発生原因の一つである。すると江戸時代にすでに高い識字率を誇っていた日本の場合はどうか?長州とか薩摩とかの雄藩割拠がその結果?たしかに離れた藩の人間たちの意思疎通があまりの方言の違いにより難しく、彼らは謡曲の言葉で語りあったという(文化 ― 民族? ―的版図と政治的版図の一致)。(しかしとりあえずはすごく滑稽な図ではあるな。苦笑。)