2011年4月24日日曜日
ゆみさんのシェーンベルク
昨晩は、モーツァルトサロンで奈良ゆみさんのリサイタル。谷口さんの伴奏で《ピエロ・リュネール》と《キャバレーソング》そして松平の二曲。ピアノ・ソロ伴奏の《ピエロ》は初めてだが、なかなかの熱演であった。シェーンベルクの「美しさ」がわかった。おそらくこれは普通の「美しさ」ではなかったので、シェーンベルクはそれを隠すために(隠しながら見せるために)《ピエロ》という、グロテスクで血なまぐさいような「仮面」を被ったのだ。当時の超保守的なウィーンではそれは必須であった(彼の《浄夜》はただ一つの「間違った」和音のために否定された)。モンポウの「金属和音」と似たようなシェーンベルクの「不協和音」。リサイタルには、マラパルテの宮岡さんと茨木さんも来ていた。(しかし、茨木さんはどこかで見た顔だと思ったら、帰宅して見たテレビにピースの又吉が映っていて、これだ!と思いました。)